マーキングを考えるの巻 

by島津

back

・はじめに

 ちょっと前からふと考えていた事があった。マーキング(デカール)の事である。色々な人の作品(現物や誌上)を見て、すごく上手に作ってあるのに光の加減とかでデカールがピカッと光ってしまっていたり、ナンバー部分だけがやたらきれいだったり、中には余白部分がそのままで、しかもそこが浮いていたり....etc。

 かくいう私もドイツを主に好きで作っているのだが、どうもその辺が気になり、あまりマーキングとかはしない主義?だったのだ。いや実は、考証が苦手というか、めんどくさい方なので、いつもデカールはる時も1,4,7とか多い...どうしてか?ただ単に余白の切りやすい数字という適当さ!なのだ。しかしこれではいかん!私も来年40代に突入なのである。そして私はここに画期的なシステムをあみだしたのだっ!その名も「デカールをマスキングしちゃえばいいじゃんスペシャル」って、今付けたんですけど。

 つまりデカールを使うのは簡単で良いのだが、問題は@ツヤA余白B色の濃淡がないC段差がある等である。まあ、あと上手にはれないなんて場合もあるし、デカールがグチャグチャになって失敗したなんてこともあるわな。そこで私が30余年の経験からあみ出したシステムをなんと!今回はタダでご紹介しようと言う訳である。この方法を使えば@〜C等の問題はすべてOKなので、良く聞いておくよーに!って大した方法ではないんだけどネ。しかしこれはやってみると効果は絶大!なぜ今まで気づかなんだーと言う方法なんだネ。じゃ早速用意する物から。

・用意する物は?

 まず「デカール」。きっと付属の物でも、別売りの物でも良い。次に「マスキングテープ細・太」、私はタミヤの物を使用。次に「アートナイフ」、私はいつもオルファのアートナイフを使用している。別にデザインナイフでも良い。あとは新しい刃ネ。

・システムのあらまし

 まあ、ここまで読んできて、すでにお気づきの方もあるかと思いますが、そう、このシステムとはただ単にデカールの上にマスキングテープをはり、マスク版を作ってしまうだけの事なんですね!いやいや怒らないでくださいヨ、ダンナ。ま、もうちょっと付き合って下さい。

 もうすこし詳しく話しましょう。例えばドイツ戦車を例に取ってみましょう。例えば「312」のナンバーにしたいとします。その番号がデカールにあったとして、その上にマスキングテープを貼り(太いのがいい)、ていねいにナイフで切り抜きます。これで1枚のマスク版が出来上がります。あとは基本塗装後に一緒に所定の位置にはり、エアブラシにて吹いてやればよろし。さすれば@のツヤはもちろん自分で調整できるし、Aの余白の心配もない。まして、デカールなら、砲塔に3カ所であてば3回余白を切らなければならないが、マスクの場合は1回で済む。Bの色の濃淡はエアブラシで吹く際に自分で調整してやれば良く、多少ムラを作ったほうがリアルになる。でCの段差の問題もクリア。デカールの時のドライブラシによるめくれや段差の強調も防げるし、なによりウオッシング、ドライブラシが気兼ねなく出きる訳ですね。

 もうこれで高価なドライデカールやマスク版は買わずに済む訳です。もちろんこれはドイツだけではなく、小さいナンバーの米英軍にも応用できます。ちなみに私の作ったクロムウエル(注:98年タミヤモデラーズギャラリ出品)はすべてこの方法にてマーキングしてあります。そうそう1/76のタイガーももちろん使っていますヨ。また、2枚のマスクを使って、ドイツ軍の十字マーク等もカンタンにできます。(ちょっとこつがいるけどネ)皆さんも是非お試しのほどを.....。 


home

back