2号L型「ルクス」を作る  ICM 1/35

島津

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 最近バウマンが積極的に販売しているポーランドやロシアのキット群。メジャーメーカーがなかなか手を着けない所をピックアップして、手ごろな価格でもあり、注目株と言ったところ。遅ればせながら私もウクライナICM社の「ルクス」(\2,600)を作ってみた。
 しかし、私の手元にはルクスの資料がほとんどない!(編集注:というより、この人は資料を買わない人です)唯一「パンツアー アット ソミュール」のみ。あとはなかなか良い味を出している箱絵(けしてボックスアートではない)のみでスタート。以下修正・追加部分を書いてみる。(後から心配になり、須藤よりPanzer誌'94/1月号とグランドパワーを借りる。ありがとう)

・砲塔ルクス砲塔

  1. 砲塔をタミヤの四連装より持ってくる。(ジョルディ・ルビオの物が手に入らなかった)

  2. ジェリカンラックをプラペーパにて自作。(強度を考えたら、金属板の砲が良い)

  3. 後部ハッチを小型化。ヒンジはキットの物を削り取って使用。(ハッチは大小あった)

  4. コマンダーズハッチ裏にペリスコープ(ファインモールド製)とパット(半月状にプラバンにて)追加

  5. 各溶接跡をプラペーパーにて再現。(車体も同様)

  6. 上面小ハッチのヒンジをドラゴンの三突より持ってくる。(車体エンジンハッチも同様)

  7. 上面のコの字型の板をアルミ板で追加

  8. 各フックはプラペーパーで基部をランナーでボルトを追加(車体も同様)


・車体

  1. 前面ペリスコープと基部をモデルカステンの物に変更。

  2. 前面ペリスコープの間にある擬装用?ガード板を削り取り、プラペーパーで自作。

  3. ボッシュライトと基部をモデルカステンのものに変更。

  4. 左右クラッペを4号の物から持ってくる。(砲塔も同様:型取りにはワークの「型想い」を使用)

  5. 左右エンジンルーバにメッシュ(バーリンデンのナイロン製のもの)と枠をプラペーパーにて自作。

  6. 後部エンジンルーバーにタテ枠をプラバンにて追加、下面より上記メッシュを張ってやる。

  7. 後部フェンダーヒンジ部をランナーとプラペーパーにて追加。

  8. 左前部フェンダーをプラバンとプラペーパーで自作。(ヒンジも)

  9. 各工具箱止め具をプラペーパーとエッチング(ショーモデリングのAストッパー)を追加。

  10. OVMラック伸しランナーにて追加。(もちろんエッチングでも良い)

  11. ワイヤーロープをタミヤ車外装備セットと本物のワイヤーより追加。

・車体下部ルクス後ろから

  1. 車体前面の折り返し(そり上がり部)をプラバンにて再現。(キットはツライチになっている)

  2. 車体前面左右三角ステーをプラバンにて追加。(ボルトも)

  3. キャタピラ横の凹モールドを再現。(見えるところだけ!キャタピラは20個程あまる)

 以上、まあこんな所だが最近は出来の良いキットが数多い中、このルクス、70年代ばり?の工作が必要でもあり、オジサンモデラーの心と指を久々にくすぐってくれるキットでした。キャタピラのモールド付けには考えた末、真鍮パイプ(ワークのCパイプNo.1)を火であぶり、押しつける方法を取ったが、本当はピンバイスで穴を開けてボルトを埋め込んでやった方が見栄えが良くなると思う。(ただ数が数なので覚悟が必要!)また砲身は最近ファインモールドからズバリ!ルクス用のアルミ製(\800)が出たので、そちらを使うと良いだろう。(フラッシュハイダー部のスリットモールドを入れて欲しかった!)

・塗装ルクス前から

 今回はタイミング良くMA増刊でドイツ戦車の塗装本(なかなか良い内容ですな)が出たので、早速荒屋敷さんの方法を参考にして塗ってみた。アクリルで下地塗りの色を作りシャドー部分に吹き、ダークイエローをその上より塗装。今回はダークグリーンとの2色とした。乾燥後キャタピラ色にて塗装のハゲを表現。ウオッシングはハンブロールのジャーマンブラウン80+フラットブラック20で。ドライブラシはタミヤエナメルのデッキタンを使用。エンジンルーバー部にもすす汚れとしてキャタピラ色を吹いてやる。後はパステルにて影入れとキャタピラにはほこりを入れてやる。以下色配合は下の通りです。

ダークイエロー

デザートイエロー40+イエローグリーン40+フラットホワイト20

ダークグリーン

フラットイエロー50+フラットブルー50

キャタピラ色

フラットブラック70+ジャーマングレイ20+ハルレッド10

下地塗り用

オリーブドラブ20+ジャーマングレイ20+レッドブラウン20+フラットブラック10

  • 木部はいつもリキッテクスのローシェンナとレットオキサイトで塗っている。マーキングは以前模型研究室で紹介した手書き方法にて処理

 つー事で完成後のルクス、小さいながらスタイルはドイツ戦車特有の雰囲気を持っており、なかなかカッコ良い!(須藤はまとまりすぎて好きくないと言っていたが...)軽戦車と中戦車をミックスしたようなバランスはドイツファンなら一度は作ってみたいキットではなかろうか?今度ポーランド・テクモット社よりキットがでるとの事で、非常に楽しみである。機会があればレビューしてみたいですなー。99年も存在感のある完成目指して作り続ける所存です。ヨロシク!


P.S.おっと思い出した。このキット、かなり離型剤のような油分がパーツについています。洗う事をおススメする。(私自身初めて)

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