プラスチック用ヤスリ      鈴木

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 しばらく前(5年ほど前?)、タミヤから「クラフトヤスリPRO」プラモ用ヤスリが発売されました。私も、ネットでの高評価を元に即購入。その使い勝手の良さに、もう手放せないツールと考えていました。

 ところが、一昨年、帰省した友人とその話をしていたところ、「実は、もっと良いのがあるんですよ。」と教えられたのが、今回紹介する”ダディズポケット 神戸スキヤキ”さんの「プラスチック用ヤスリ」です。元々、飛行機モデラーの間で知る人ぞ知る商品ではあるようです。使い道として、飛行機翼端後縁の厚みを削る等で最高に威力を発揮します。それも、短時間で綺麗に!

 上の画像を御覧頂くと分かりますが、現在4種類発売中。最大の特徴は、何と言ってもその”切削性”。つぎに、一番下の大きな物をご覧戴くと分かりますが、持ち手側にも目が有ること。勿論、ぬかりなく側面にもあります。これだけでも、通常のプラヤスリよりも価格的にも御得かと思います。寿命的にも、単純に倍使えるわけですからね。私は購入後、持ち手側に100均でバンデージテープを購入して巻いて使っています。

 拡大画像を御覧下さい。下がタミヤ製、上がダディズ製。一目で、その目の違いと、目の立ち方が分かると思います。この切り立った目が、恐ろしいくらいの切削性を発揮するのです。使えば分かる!としか言えないのが残念ですが、個人的には、ここ数年購入したどんな道具よりも満足感が高く、使い勝手の良さから一生手放せないと思っています。
 使用し始めてからですが、パーティングライン消し、パーツ類の修正、接着後のパーツ修正、面出しの修正等々。考えれば面倒くさいと思っていた作業が、なんとも簡単に思えることか。使い方には、簡単なコツが要ります。削る面に、ヤスリを充て前後に動かす(削る方向に押す)。今までの物と全く違うのが、上から押す力が殆ど必要無いと言う事です。これも、使えば分かる!としか言えないのですが、切削性の良さを強く感じる瞬間です。ヤスリの重みだけで充分なのです。兎に角、綺麗に、静かに確実に削ってくれます。仕上がり具合は、最終的にペーパーをかけないでも問題にはならない場合が多いです。
 一つの例ですが、車輌を作る場合が多い私ですが、面倒なのがロードホイールのパーティングラインの処理。数が多く、ウンザリします。直接ヤスリを充てて削るのも良いのですが、ヤスリを下に置いて、ロードホイールを上で転がすように削るのも簡単で楽が出来ます。

 次の画像は、敢えて通常のヤスリ、これはハセガワ「模型用精密ヤスリセット」の物との比較です。全く違いますね。目詰まりしにくい単目の事が分かります。












 最後の画像は、上がP1,P2サイズの中目と袋に書かれている物の目で、下がP3サイズの物。どちらでも切削力の高さは変わり有りません。使用目的で、幅を選びながら使っています。
一応プラスチック専用となっていますが、勿論レジンにも問題なく使えます。










 他メーカーから、プラスチック用ヤスリとしては「オオゴシトモエ」仕様の物も販売されていますね。こちらの商品を先日拝見したのですが、表と裏で目の細かさを変えてある等、使い勝手の良さを追求した商品となっているようです。道具類は、各自の製作に合った物をお好みで、予算に合わせて購入するのは当たり前ですが、今プラ用ヤスリを検討中のあなた!是非、今回紹介したヤスリも検討対象にお加え下さい。これほど優れた道具は、もっと多ジャンルのモデラーさんに知られても良いと思います。

※以前、偶然ハンズで、今回御紹介したヤスリを製作している同じメーカーの商品を目にした事があります。完全に模型専用商品と言う物は少ないので、その時目にした大型サイズ等は通常商品として販売されているのかもしれません。因みに、トレードマークに帆に五万石と書かれた帆船の絵が描かれています。