r中で海洋堂に行った。模型馬鹿の私、海外より、どうせ行くのなら、大阪(海洋堂)、京都(ボークス)と我が儘を言ったのだが、特段の反対もなく結構妻も面白がってくれた。

 海洋堂では、館長(社長とは言ってなかった)の奥様にも大変親切にされ、後日届いた購入品にも、きれいな字で心暖かな手紙が同封されていた事に大変感激した覚えがある。(まだ持っていたような)当初お出かけだった館長さんにも、帰り際に降り出した土砂降りの雨に「次の駅まで送っていきますよ」と暖かい言葉を戴き、恐縮すると共に妙に緊張した事を思い出した。

 結局、一駅またいで送って下さったのだが、その短い間に色々なお話を伺った。
 意外な事に、かつて帆船模型の普及も兼ねて北海道にも来ていたことがあったとか。でも、思っていたようには根付かなかったと言う話だった。中でも印象深かった言葉が、「北海道の人は、もっと体を動かさないと、手を動かさないと」と言っていたこと。「半年冬だからと言って、寒いからと言って体を動かさない、手も動かさない。でも少なくとも手は動くはず。北海道の人はもっと手を動かさないと」と、はっきり言われた事。それを聞いた時、道産子としてちょっと悔しい思いがした。 私がSME(現HME)を創案する数年前の事だったのだが、今なら、「北海道人も以前と随分変わりましたよ。皆一所懸命手を動かし、年中模型製作を楽しんでいますよ。頑張っていますよ。」と胸を張って言えるのだが。
 ビデオを見ていて、当時とさほど変わらない元気な姿に、未だに夢追い人然とした館長さんの姿に、「これからも面白いこと期待しています。」と一言申し添えたいと思った。

 蛇足ながら、他に覚えている事だが、海洋堂のワンコ。店(と言っても、カマボコ型の小型の倉庫?、体育館の様な)の中を、主の如くうろついていた、可愛かったなあ。妻は、このワンコに躾の良さと、犬かくあるべしと言う印象を持ったとか。
 そして、「何を言うんじゃ、こいつ!」と驚く私を後目に、突然妻が、「原型を作っているところを見たい」と言いだした事。唖然としながらも妙な期待を持ったのだが、奥様の返答は残念ながら、「ダメ」でした。全然興味も無さそうな顔をしていたのに、私には言えない事を平気で言う恐ろしいヤツ・・・。後で聞いたところ、「どうやって作るのか、面白そうだったから」とか。
 他、館内にあった、大きな畳何畳もあるような恐竜のジオラマ!他のイベントに恐竜達の殆どが駆り出された後だったのだが、ただただその大きさに圧倒された。

 ボークスでも一つ印象深かったことが。京都の小さな支店だったのだが、お店に入っていきなり「何か買って下さい」。これにはビックリ!何かは買ったのだが、「お客への最初の一言がそれかい!」と、幾分興ざめした気分になった記憶が。

 時々妻には、「(私の趣味が模型で)お陰で色々な人に出会えるので、倍生きている気がする。得した気分。」と言われている。もっとも、印象深い人達のみらしいのだが・・・。その殆どがモデラー?(模型関係者)と言うのは、出来過ぎの話でしょうか。(でも本当の事)

 そう言えば、札幌帆船模型同好会会長の小林さん。海洋堂の館長さんに良く似ていると思うのは私だけか?

※私がうろ覚えの部分は、妻がしっかり細部まで覚えていました。我妻とは言え凄い記憶力に脱帽。