Sd.kfz251解説

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 戦車部隊に随伴できる不整地能力を持ち、装甲化された1個分隊を輸送出来る車両として、3tハーフトラックをベースに開発された車両。生産時期によってAからD型の4種類に分類される。

A型 1939年6月に生産開始。ポーランド戦には数両しか間に合わなかった。特徴としては車体先端にバンパーが取り付けられ、車体上面先端にラジエータースリットがある。兵員室側面に視察用バイザーが左右2ヶずつ設置され、前方機銃架には当初シールドが無かった。
B型 1940年から生産開始、フランス戦にはAB型が参加している。基本的にA型の改良型で兵員室側面のバイザーが廃止されている。また、前方機銃架にシールドが装備されるようになった。
C型 1940年半ばから生産開始。バンパー、ラジエータスリットが廃止され、車体前半の装甲版の形状・構成が変更、機関室側面に吸排気用の張り出しがもうけられた。また、増産のため溶接に不慣れな工場で生産されたリベット仕様の車体もある。(写真集で意外と多く確認されるので、かなりの割合で存在していたように思える)
D型 1943年9月から生産開始。車体の装甲版の構成含めを大幅に見直し、簡略化された。生産数は各形式の中でもっとも多い。
 
 Sd.kfz251は基本形は兵員輸送車であるが、装甲化され広いスペースを持っていることから、前線で使用する各種車両に改造され、数多くのバリエーションが存在する。
/1 基本型となる兵員輸送型。定員は1個分隊(10名)と乗員2名。大幅な変更のないバリエーションについては/1のバリエーションとなっている。
・重機関銃型
 兵員室前部の機銃架に重機関銃架を搭載
・ロケットランチャー搭載型
 車体左右に3器ずつロケットランチャーを搭載。歩くスツーカと呼ばれた。
・ファルケ
 操縦手バイザー前と前部機銃に赤外線暗視装置を装着。/22と一緒に行動した。
/2 8cm迫撃砲を搭載した迫撃砲部隊用車両。後部右シートを撤去して砲弾ケースを搭載している。車内からの発射も可能であるが、特に専用台座は装備されていない。前部機銃架は撤去されている。
/3 指揮用の大型無線機を搭載した車両。搭載した無線機の種類によって5タイプのバリエーションが存在する。
/4 7.5cm歩兵砲の牽引・弾薬運搬を目的とした車両。右側後方と左側前方のシートを撤去し、砲弾ケースを搭載した。Sd.kfz251/9等が出現した大戦後期にはleFH18やPak40の牽引をおこなった。
/5 工兵隊用車両で、右側後部シート部に器財収納用トレーを搭載した以外は/1と同じ。
1943年に廃止。
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